(◞‸◟)

主に深夜や早朝のテンションのままに更新します

2015/5/16

 少し前の話だが、東京都現代美術館に行って来た。常設展示+企画展が2つ。

 トップモデルでありながらクリエイターとしても活動して自分を「ウェアリスト」と名乗った山口小夜子さんの展覧会でした。初期のモデル時代の広告、特に資生堂の専属モデルになっていた時代もあり、その頃の写真はどこかエキゾチックでありながら氷のように冷たく感じられる瞬間の息を飲むような魅力があり、今で言うと秋元梢さんに近い魅力がありました。
 その後、クリエイターやパフォーマーとしても活動し、後半の展示は彼女とコラボレーションと行ったクリエイターによる新作の作品(映像作品やインスタレーションが主でした)があったのですが、あまりファッションの教養が無い自分としては高尚過ぎると感じてピンと来ない展示もありました……もう少し装苑やMdNを読んでやデザインの教養を付けてから来るべきだったのかもしれません。

  • 他人の時間 TIME OF OTHERS

 4名のキュレーターが人が他人と関わっているきっかけ、また隔たれているのかをテーマとしている作品を紹介している展覧会でした。こちらは直球でハッとするテーマが投げかけられている作品が多く、非常に印象深い作品が多かったです。例えばフィリピンのキリ・ダレナ「消されたスローガン」という作品。デモ行進をしている様々な写真が並んでいるのですが、彼らが掲げているプラカードが全て白塗りにされています。どんな意思表示、主張をしているかは関係なく、そこには叫びを上げている人々がそこにいる。その叫びでのつながりを強く感じました。また、ブルース・クェックの「鏡の回廊:アジア・パシフィックレポート」という作品、ネタバレを避けたい類の展示なので詳しくは是非直接体験して頂きたいのですが、白い時計が複数ある部屋に入るのですが、その意味を可視化された時、そこに写真は無いのに他人との時間での繋がりを強烈に意識させられる作品でした。

 他、常設展示も見たのですが、例えば絵画の裏側に運搬業者が残したと思われる表記やステッカーがあり、それを作品と平行して展示していて、東京都現代美術館が美術文化をどのように維持、発展させているのかを紹介しているのが非常に興味深かったです。
 上記2つの企画展は6月末まで開かれているということなので興味がある方は是非。