(◞‸◟)

主に深夜や早朝のテンションのままに更新します

2015/10/10

 とあるアイドルがゲストで出るとある番組の公開収録に行った。端的に言って面白く無かった。つまらなかった。あそこが良くなかった、どこそこが悪かったと言うより、ある程度のお金がかかっている物はそれだけ多くの人が関わっていて、多くの方角に気遣いをしなければならず、「船頭多くして船山に登る」状態と言うか、もしくは船は正しく沖に出ているけど僕がそれを望んでいなかったのか。そんな感じだった。なぜ自分はこの番組のしかも公開収録にわざわざ来ているのか思わず考えてしまった。映画でも、小説でも、音楽でも、ここに居る意味や存在の価値を問う作品はある。けど多くはその題を考えると言うより、作品そのものの面白さに飲み込まれてしまう。本当に生きている意味を考えるのは、何となく何かする気にもならずベッドに横になっている瞬間や、音楽を聴かずに駅から部屋まで歩いている瞬間や、労働中に無理難題を押し付けられている瞬間や、目の前の物に興味を持てない瞬間なのではないだろうか。そういう時にこそ生を実感する。生から逃れられない瞬間。こんな番組に出させられてアイドルも気の毒だなと思ったけど本人たちはさほど気にしている様子もない(少なくとも表向きは)感じだった。多分、今を必死に生きているからだろう。帰り道にそんなことを考えた。